執筆者

社会保険労務士法人スマイング 
コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢 が執筆しました。

研修事業を手掛けるRelays社が実施した調査によると、上司・先輩の言葉や伝え方に不満を持った経験がある人は81.9%にのぼっていました。

 

具体的にどのような伝え方に不満があるのかについて、「感情的・高圧的な口調」(43.1%)が最も多く、順に「言っていることが毎回変わる(朝令暮改)」(38.9%)、「人格を否定するような言葉だった」(37.1%)、「指示があいまいで、後から『そうじゃない』と言われた」(35.3%)や「人前で叱責された」(29.9%)となり、、態度や配慮の欠如が、部下の不満につながっているようです。

 

不満を感じたときの行動については、「仕事のやる気を失う」(43.7%)、「上司への報告・連絡・相談をためらうようになった」(40.7%)、「自分から意見を言うのをやめた」(38.9%)が上位を占めており、約3人に1人が「会社を辞めたい(転職したい)と思った」(29.3%)と回答していました。

 

管理職が部下とのコミュニケーションが難しいと感じていることを聞くと、「分かりやすい指示の出し方」(48.5%)最も多く、順に「相手を傷つけない注意の仕方」(39.7%)、「適切な褒め方、叱り方」(35.3%)と続いており、管理職もコミュニケーションに課題を抱えていることがうかがえます。

 

上司と部下とのコミュニケーションが少ない職場ほど、パワハラに関する相談が多い職場であるという調査結果もあります。

先日、従業員は基本的にフルリモート勤務の会社からパワハラに関するご相談がありました。この企業はたまたまかもしれませんが、ハラスメントに関するご相談が続いている状況でしたので、社内イベントの実施状況を確認すると6か月に1回程度は行っているとのことでした。

 

フルリモートが前提の企業だと、社内のコミュニケーションに課題を感じているケースは多いように見受けられますが、月1回の任意参加の出社でのランチ会など定期的なリアルな接点を設けていることで円滑になっているともお聞きしたこともあります。

社内コミュニケーションに課題感をお持ちの企業は、オフライン含め円滑になるような仕組みなどを検討してもいいのかもしれません。

 

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