執筆者
社会保険労務士法人スマイング
コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢 が執筆しました。
先日、賃上げに関して社外でお話しする機会がありました。
その際に、賃上げに関して帝国データバンク社や東京商工リサーチ社、労働政策研究所などの統計調査(2024年5月末時点)をまとめましたので、ご参考になりそうなポイントを紹介いたします。
- 2024 年度の賃上げ実施割合は 77.0%
賃上げ率 5%未満(67.7%)、賃上げ率 5%以上(26.5%)
[3%増(22.0%)、5%増(15.0%)、2%増(12.4%)]
- 賃金改善の理由
労働力の定着・確保(75.3%)、従業員の生活を支えるため(63.7%)、物価動向(51.6%)
- 賃上げ予定内容
定期昇給(81.5%)、ベースアップ(62.5%)、賞与・一時金の増額(43.3%)
- 賃上げを実施した理由
社員のモチベーションの向上、待遇改善(67.9%)、最低賃金の引上げに対応するため(46.7%)、社員の定着・人員不足の解消のため(41.5%)、業績(収益)の向上(19.9%)、新卒採用の人材確保のため募集時賃金を上げたいから(16.9%)、物価上昇への対応(16.7%)、中途採用の人材確保のため募集時賃金を上げたいから(16.3%)
- 2022年に賃上げをした効果
既存の社員のやる気が高まった(32.3%)、社員の離職率が低下(17.6%)、企業イメージが向上した(12.0%)、中途採用の募集の応募が増えた(10.0%)、新卒採用の募集の応募が増えた(6.1%)
- 賃上げの目的
物価上昇への対応(55.5%)、社員エンゲージメント向上(38.3%)、定着率向上(34.9%)
- 賃上げのために実施した施策
人事制度の改定(38.9%)、内部留保活用(18.5%)、商品やサービスへの価格転嫁(14.1%)
統計調査からは、賃上げの目的や理由では社員のモチベーション等の向上や定着率の向上が上位に挙げられており、施策としては人事制度の改定が特に多いようです。
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