執筆者
社会保険労務士法人スマイング
コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢 が執筆しました。
ハーバードビジネスレビューにより、アメリカ企業の新規採用者に対するオンボーディング(組織の一員として手ほどきを行い、慣れさせるプロセス)についての工夫が多く挙げられています。
Google社では、社員の入社日直前の日曜日に、マネージャーに対してメールで6項目のチェックリストを送っています。
組織心理学の研究の「新規採用者が組織で成果を出すには、マネージャーのサポートを得ながら、能動的に情報を集め、コミュニケーションを積極的に行い、組織に受け入れられていくことが大切」というポイントが網羅されているリストです。
・仕事の役割と責任についてきちんと会話する
・メンター役をつける
・社内でのネットワーク作りをサポートする
・最初の6ヶ月は毎月面談(Check In)を実施する
・気兼ねなく話せる環境を作る
アパレル通販のZappos社では、新規採用者に対して企業文化や理念へのフィットをきわめて重要と考え、5週間の研修で徹底的に伝える制度を実施しています。
組織心理学の研究から「動機づけ」が社員尾パフォーマンスに影響しますが、入社時にその企業の核となる理念をきちんと学び、そこに納得した上で働いてもらうというのが狙いです。
Twitter社では、’Yes To Desk’と称して、採用者がオファーを受けて(Yes)から、入社当日に席につく(Desk)まで、入社当日のE-Mailなどのセットアップや、その人と関係の深い同僚の隣に席の配置、入社日のオフィスツアーなどプロセスをきちんと整えている制度を設けています。
3社とも新しく入社を決めた人が、その最初から企業の文化や理念に触れ、経営陣や社員とコミュニケーションを図り、そのプロセスを通じてその企業に受容されていくプロセスをデザインしているところが肝となっています。
日本のIT企業は他業界と比べても中途採用比率が高いという調査結果もあります。
慢性的な人手不足の続くIT業界では、優秀なエンジニアの定着のために、組織心理学の研究からも企業文化や理念の強調、オープンなコミュニケーションの促進し、良い組織風土を作り上げることが重要です。
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参考)GoogleやTwitterに学ぶ転職者受け入れのコツ