執筆者
社会保険労務士法人スマイング
コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢 が執筆しました。
過去に評価制度のご相談があった事例について解説いたします。
数年前に、人事評価制度の導入支援を行なった企業から評価制度の見直しのご相談がありました。当時は、人事評価制度が無いという状況と、導入しようとしていた会社の期の始まりが比較的短い期間であったため、弊社が提案するIT企業での一般的な事例をベースにして、そこまで各制度の内容を精査せずに導入したという背景があります。
できるだけシンプルな制度を検討したものの人数規模もそこまで大きくないにも関わらず、等級ごとに評価項目を細かく細分化するなど、企業のフェーズとしてやや複雑な制度設計になっていたのかもしれません。
労務管理上のポイントも「創業/成長期(未整備)」→「拡大/発展期(制度構築・予防)」→「安定/変革期(育成・定着)」と、企業のステージにもよって変わってきます。人事評価制度も企業のステージにあった制度設計が望ましいと考えます。
評価制度はどういう特性を持っていれば評価されるのか、どういう行動をすれば評価されるのか、という会社としてのメッセージになります。
「創業/成長期(未整備)」の場合、会社の理念やVision・Miision・Valueなどが浸透しきれていないケースも多く、こういった場合は、評価制度にも理念等を反映させて浸透を図ることを目的として評価制度の設計を行う企業も多いように見受けられます。
今回ご相談の企業も理念等をベースとした評価制度に変更を進めています。