執筆者
社会保険労務士法人スマイング
コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢 が執筆しました。
AWS導入支援サービスを提供するサーバーワークス社は、一度退職した会社に再入社した経験を持つITエンジニア105人を対象に調査を実施しています。
現在勤めている会社に何回目の入社か尋ねたところ、2回目が37.1%、3回目が34.3%、4回目が26.7%と、3回以上入社している人が半数を超えていました。
再入社の決め手としては「即戦力として活躍できるから」(48.6%)が最も多く、順に「すでに会社の中を知っていて働きやすいから」(37.1%)、「前回の退職の原因が解消されたから」(11.4%)となっています。
再入社に向けた取り組みとしては、「直接つながっていた従業員と連絡を取った」(50.5%)が最も多く、「ネット上の退職者コミュニティに参加した」「SNSでその会社のアカウントをフォローした」が同率で42.9%、「退職者向け採用イベントに参加した」(33.3%)といなります。
再入社を進めるにあたっては、75.2%が「自分から積極的にアプローチ」しており、会社側から打診があったのは24.8%にとどまっています。
再入社してから、他社での経験が生かせていると思うかという質問に対しては、約9割が「そう思う」と回答しており、「あまりそう思わない」との回答は1割未満となります。
IT企業の場合、出戻りのエンジニアも多いとは思われます。以前、一定のグレード以上で入社したエンジニアの場合、入社一時金が支払われる制度になっており、3回支給された者が発生したといったご相談をお聞きしたこともあります。回数制限や2回目以降の条件を変更するかなど検討しているものの、即戦力人材のため、採用できるのであれば入社一時金は何度でも支払ってもいいのではないかという意見もあるとのことでした。
本調査では、会社側からの打診の割合は約25%程度でしたが、会社からの打診の場合は、入社一時金などの制度があると再入社が促進されやすいかもしれません。