執筆者

社会保険労務士法人スマイング 
コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢 が執筆しました。

日本能率協会は「2022年度 新入社員意識調査」の結果を発表しており、理想の上司・先輩についての項目に変化があったようです。

理想の上司・先輩について「仕事について丁寧に指導する上司・先輩」が71.7%で1位となり、2012年調査時の52.4%から20ポイント近く上昇し、過去最高を記録しています。多い順に、「言動が一致している」(36.7%)、「仕事の結果に対するねぎらい・褒める言葉を忘れない上司・先輩」(29.4%)と続いており、2012年・2014年に数値の高かった「場合によっては叱ってくれる上司・先輩」や「仕事の結果に対する情熱を持っている上司・先輩」は、今回大幅に減少しています。

仕事をしていく上での不安については、「上司・同僚など職場の人とうまくやっていけるか」(64.6%)や「仕事に対する現在の自分の能力・スキル」(53.4%)と回答が多く、いずれも3年前の調査から大幅に上昇しています。

抵抗がある業務については、「上司や先輩からの指示があいまいでも質問しないでとりあえず作業を進める」が82.7%とダントツのトップとなり、意欲や能力を高めるための上司や人事への期待については「成長や力量に対する定期的なフィードバック」(61.8%)が最も多く、次点は「ワークライフバランスをとれる柔軟な働き方ができる環境づくり」(51.0%)となります。

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ビジネスのスピードの変化や多様化により、企業としての実績がない・少ないこと、行先がわからない中でも進んでいかなければいけないような業務も増えてきています。

ネットで検索すれば、すぐに答えが見つかる時代ですので、あいまいで不確かなことがあると不安になって立ち止まったり、すぐに迂回してしまう社員も多くなってきているのではないかと感じます。

これからのリーダーに求められる要素として、「承認力」や「あいまいさへの耐性」(未知の課題が与えられたときに、課題が達成できるまでの全ての工程を明確化したいと考えるか、未知の状態でも進むことができるか)といった要素が重要なのかもしれません。

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