執筆者
社会保険労務士法人スマイング
コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢 が執筆しました。
タレス DIS ジャパン社は、企業のセキュリティ状況に関する年次調査の最新版「2022年タレス・グローバル・データ脅威レポート」を発表しており、コロナ禍でのリモートワークに伴うセキュリティ対策が依然として多くの企業にとって課題であり、クラウドの管理に不安を挙げる声も目立ったとしていいます。
コロナ禍で多くの企業がリモートワークを導入し、セキュリティのリスクや脅威を懸念する回答者は83%(日本80%)に上っており、自社の対策に自信があるとした回答者は26%(日本28%)、自信がないとしたのは16%(日本17%)で、レポート内容を紹介したクラウドプロテクション&ライセンシング データプロテクション事業本部長の藤岡氏は、「半数以上の回答者がセキュリティ対策の有効性をきちんと把握できていない様子も見受けられる」と指摘しています。
自社データの40%以上がクラウドに保存されているとした回答者は51%(日本47%)、60%以上を保存しているという回答者も19%(日本20%)いたが、こうした外部に保存しているデータの40%以上が機密であるとする回答者は53%(日本50%)、40%以上が機密であるとする回答者は26%(日本26%)となります。
また、クラウドに保存している機密データの40%以上を暗号化しているのは48%(日本44%)、60%以上を暗号化しているのは21%(日本16%)となります。
藤岡氏は、こうした実態について、クラウドに保管されるデータの多くが依然として暗号化などの保護策を講じられておらず、日本は世界に比べて対応が遅れていると解説しており、リモートワークへの対応でクラウドの利用も広がったものの、回答者の28%(日本28%)はオンプレミスよりもクラウドの管理が複雑だとし、49%(日本52%)は特にそのことを強く感じているとコメントしています。
セキュリティ対策の見直しやリモートワークに関するルールも見直されるのも一考です。