執筆者
社会保険労務士法人スマイング
コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢 が執筆しました。
IT業界は、職種の性質上、メンタルヘルス不調者が出やすいといわれています。
メドピア社による産業医500人への従業員のメンタル不調の原因についての調査によれば、「職場の人間関係」が最も多く、次いで「長時間労働/業務過多」「パワハラ」「仕事の難易度/能力・スキル不足」、「目標達成へのプレッシャー」ということが明らかになりました。
また、メンタル不調の原因となる「職場の人間関係」で最も多いのは「上司との関係」(74%)になり、回答した医師からは「上司と相談した上で目標設定を行っているはずだが、無理をしているように感じることがある」「新人が業務を分かりやすく教えてもらえない状況が続いて鬱になり、精神科を受診して1カ月休職になったケースがある」といった意見も挙げられています。
メンタル不調の可能性がある人には、どんなサインが表れるのかについては、「遅刻や欠席が増える」が最も多く、次いで「表情が暗くなる」「ミスが増えたり、作業効率が落ちる」「睡眠不足、不眠になる」となります。
回答した医師からは「突発的な休み、特に月曜日の休みが多くなる」「ミスが増えて自責的になる」「健康状態に問題はないのに、急に腹痛や頭痛を強く訴える」といった具体例も寄せられおります。
また、経営や人事に対しては、早期発見のために「ストレスチェック」よりも「従業員との日常的な会話」や「定期的な面談」を勧める声が多く挙げられています。
メンタルヘルスだけでなく、離職率が高い要因も管理職であることが多いです。管理職の職場のリーダーとしての基礎力を見直してはいかがでしょうか。
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