執筆者
社会保険労務士法人スマイング
コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢 が執筆しました。
コロナ明けあたりから、IT企業からの会社の飲み会に起因したセクハラやパワハラに関する相談が増えている印象があります。パワハラは自覚がないケースが多い傾向があり、セクハラは自覚ある傾向が多いと言われていますが、ダイヤモンド・コンサルティングオフィス社はこのほど、セクハラ認識のズレに関する実態調査の結果を発表しています。
職場での言動について、あとになって自分の言動が「セクハラだったかもしれない」と思った理由に対する質問では、「時間が経って冷静に考えられるようになった」が33.8%で最も多く、特に男女間で差が開いた項目は「若い人の意識と自分の感覚にズレがあると感じた」(男性が女性よりも10.6ポイント高い)となります。
セクハラだったかもしれない言動をしてしまった相手は誰に対するものかの質問では、全体では「同僚」が約4割に上り、特に男女間で差が開いたのが「部下」(男性は女性よりも18.2ポイント高い)となります。
振り返ってみて、なぜそのような言動をしてしまったと考えますかの質問では、「相手が不快に思っている様子が見受けられなかった」(28.7%)、「過去の経験から「これくらいなら問題ない」と思った」(20.3%)などが全体では上位を占めており、特に「相手が不快に思っている様子が見受けられなかった」(男性が女性よりも15.4ポイント高い)となり、認識の差が顕著となっています。
「今後、同様の事態を防ぐために、どのような点に気をつけようと思うか」質問では、「プライベートな接点を持たない」(30.4%)、「性別に関係なく、適切な距離感を保つ」(30.4%)、「業務上の関係性を超えない」(29.8%)といった項目が上位を占めており、男女間でも認識に大きな差はみられませんでした。
普段は意識していたとしても、新年会なども増える時期ですので、改めて会社からも注意喚起されてもいいのかもしれません。
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