執筆者

社会保険労務士法人スマイング 
コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢 が執筆しました。

IT企業から、定年を70歳に引き上げたい・定年後の継続雇用制度を70歳までに変更したいといったご相談が増えているように感じます。

IT業界は人手不足の影響もあってか、優秀な60歳以上の従業員も働き続けて欲しいという意図もあるようにも感じます。定年や継続雇用の年齢を変更するにあたり、第二種計画認定の申請も併せてご相談されるケースも多くあります。

第二種計画認定とは、無期転換ルールの適用により、通常は定年後引き続き雇用される有期雇用労働者についても無期転換申込権が発生しますが、有期雇用特別措置法により、適切な雇用管理に関する計画を作成し、都道府県労働局長の認定を受けた事業主の下で、定年に達した後、引き続いて雇用される有期雇用労働者(継続雇用の高齢者)については、無期転換申込権が発生しないとする特例が設けられているというものです。特例の適用にあたっては、事業主は本社・本店を管轄する都道府県労働局に認定申請を行う必要があります。

総務省の労働力調査によると、転職希望者は各世代で増加傾向にあり、なかでも定年前の人が多い55〜64歳や団塊ジュニア世代の45〜54歳で伸びが目立っているようです。

また、エンジャパン社が2022年11月から2023年1月に実施した調査で、転職で実現したい点として経験や能力を生かせるポジションを求める人が50代で40%と、他の世代を大幅に上回っています。

シニア世代の活用は、人事評価制度のご支援をする中でも、シニアに対しては期待する役割を変更するなどして、どのようにモチベーションを維持してもらうかの検討をすることも多くあります。

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今後、既存のシニア世代の活躍や、シニア世代の転職者も増えてくる可能性も考えられますので、シニアに向けた人事評価制度の見直しを検討してもいいのかもしれません。

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