執筆者
社会保険労務士法人スマイング
コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢 が執筆しました。
パーソルプロセス&テクノロジー社が「DX・デジタル人材育成トレンド調査2022」の結果を発表しています。
DX・デジタル人材の育成について、「取り組んでいるがDXにつながらない」(28.2%)、「推進できる人がいない」(27.4%)、「ニーズに合った育成サービスがない」(25.3%)が課題として多く挙げられており、業種別で見ると、「建設業」では「予算がとれない」(36.4%)、「運輸業、郵便業」では「対象者が決められない」(32.3%)が最も高く、育成の初期段階に課題があることが浮き彫りとなっています。
「情報通信業」は「取り組んでいるがDXにつながらない」(31.7%)がサービス業に次いで高く、「予算がとれない」(18.5%)と「対象者が決められない」(12.1%)が全業種で最も低くなっています。
DXの育成が必要な人材を「DX人材のレイヤー」に沿って見ていくと、DX人材のレイヤーは、「現場でデジタルを活用できるデジタル活用人材」(レイヤー3)を土台に、「現場でDXを企画・推進するデジタル変革人材」(レイヤー2)、「高度なDXスキルを有するデジタルコア人材」(レイヤー1)となり、さらに詳しく見ていくと、「新しいビジネスの開発」「新しい販路の確立」「マーケティングのデジタル化」をDX戦略の目的にしている企業は、「レイヤー1」の人材を必要とする傾向があり、「データの利活用」や「働き方改革」を目的に据える企業は、「レイヤー3」の人材を必要とする傾向があるようです。
パーソルP&T ワークスイッチ事業開発統括部 部長は「デジタル人材育成の課題として『取り組んでいるがDXにつながらない』と回答した人が多かった。DX推進につながるデジタル人材育成を本格化させるためには、経営、管理職、一般社員と階層別に担うべき役割と養うスキル・能力を設定し、幅広い対象者にインプットだけでなく、アウトプットも含めた『実践的な学び』の機会を増やしていくなど、育成方法を見直し、抜本的にやり方自体を変えていくことが求められる」とコメントしています。
IT業界は、予算や対象者には苦労していないようですが、取り組んでもDXに繋がってない傾向があるようです。
人事労務領域のDXを推進するIT企業の力になりたく、「人事労務DXの進め方と成功事例」のレポートを発行しております。