執筆者

社会保険労務士法人スマイング 
コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢 が執筆しました。

IT業界では、フレックスタイム制や専門業務型裁量労働制の導入率が高いと言われております。弊社関与先でもフレックスタイム制については、約50%以上の企業で導入されているようにも思われます。

また、1日の労働時間が長めの運用保守関連での業務では、1か月単位の変形労働時間制の導入も多いように見受けられます。

コロナ禍になってから、フレックスタイム制の導入のご相談が増えておりますので、厚生労働省が毎年実施している「就労条件総合調査」の過去3年分を調べてみました。

フレックスタイム

情報通信業

全企業

令和3年

27.7%

6.5%

令和2年

30.0%

6.1%

平成31年

24.2%

5.0%

フレックスタイム制の導入率は、1,000人以上の企業では25%以上と企業規模が大きいほど高く、産業別では、情報通信業が、過去3年とも最も導入率が高い状況でした。

専門業務型裁量労働制

情報通信業

全企業

令和3年

16.5%

2.0%

令和2年

18.5%

1.8%

平成31年

26.3%

2.3%

専門業務型裁量労働制の導入率は、1,000人以上の企業では10%前後と企業規模が大きいほど高く、産業別では、情報通信業が、過去3年間とも最も導入率が高い状況でしたが、若干減少傾向にあるようです。

1か月単位の変更労働時間制

情報通信業

全企業

令和3年

15.4%

25.0%

令和2年

12.6%

23.9%

平成31年

17.4%

25.4%

専門業務型裁量労働制の導入率は、1,000人以上の企業では50%前後と企業規模が大きいほど高く、産業別では、情報通信業は全企業より低い導入率でした。

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ご参考までに、専門業務型裁量制はシステムコンサルタント、上流工程のSE、ゲーム創作での適用が多く、フレックスタイム制は自社開発系のIT企業での導入が多い傾向があるように見けられます。

出社とテレワークを組み合わせたハイブリッド勤務もよく耳にするようになりました。自社の働き方にあった適切な労働時間制度を見直してもいいのかもしれません。

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