執筆者
社会保険労務士法人スマイング
コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢 が執筆しました。
パーソル総合研究所の調査でもテレワーク時の仕事の生産性は出勤時に比べ84.1%に低下しており、内閣官房と経済産業省が取りまとめた資料では、日本ではテレワークの生産性について、オフィス勤務よりも生産性が低いと回答した人が82%に達しており、テレワークの方が、生産性が高いという回答はわずか3.9%だったことが明らかになっております。
テレワークで生産性が低下した理由の1位は「対面での素早い情報交換ができない」、2位は「パソコン、通信回線などの設備が劣る」、3位は「ルール上、自宅からではできない仕事がある」となっており、インフラやルールの問題ではなく、情報交換という業務プロセスや業務慣行に由来する理由がトップになっております。
日本の企業において、情報交換が妨げられてしまう最大の理由として、基本的に責任の所在が曖昧で、ビジネスプロセス全体が文書化・ルール化されていないため、ITシステムに業務プロセスを移管する際に、が挙げられています。
また、第一興商の調査によれば、テレワーク時に、自宅のどの場所で仕事を、利用したことがある20~50代の男女に聞いたところ「リビング」(67%)と答えた人が最も多く、次いで「自部屋」(63%)、「お風呂」(14%)、特に20代は、「リビング」(66%)と「自部屋」(62%)、「お風呂」(24%)「トイレ」(16%)と回答しており、「自宅のさまざまな場所で、より快適な環境を求め模索していることがうかがえた」と同社は分析しており、自宅での作業環境も、出勤時に比べて生産性の低下につながっている可能性が想定されます。
業務プロセスの明確化や、テレワーク時の作業環境向上に関する制度作りをされるのも一考です。
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