執筆者
社会保険労務士法人スマイング
コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢 が執筆しました。
在宅勤務が浸透したことにより、在宅勤務でもオフィスのような環境音をつくりだすことができる、オフィスノイズ生成サイトが注目されております。
「Calm Office」は、オフィスで耳にしていた誰かが歩き回る音や、話し声、キーボードを叩く音、空調、プリンターが作動している音など、全部で10種類のオフィスノイズがあり、それぞれ自分の好みやそのときの気分に合わせてカスタマイズして再生することができ、各音はスライドバーによって調整が可能になります。
様々な音をミックスして、よりリアルなオフィス感を演出する、といった具合に、自分好みの環境音を作成することもでき、「それぞれの音をカスタマイズするのは面倒」と感じるときには、「静かな職場」「オフィス機器作動中」「お昼休憩中」など、プリセットされた項目から選ぶこともできたり、タイマー機能や、音速を調整する機能もあり、人気があります。
「ざわつき音」と集中力の関係について、大脳生理学を専門とする東京大学薬学部教授によると、マウスを使った実験では「まったくの無音状態で何かを学習させる」ことはできず、マウスの学習効果を高めるには、「ザーッ」というホワイトノイズ(それなりに広い範囲で同程度の強度となっている音。テレビの砂嵐音など)を聞かせることが効果的であり、「ヒトもそれくらいの雑音があった方が学習は進むだろう」と話していています。
また、日本騒音調査によると、2つの音が同時にあるとき、片方が鳴っているのに聞こえなくなるという現象を「マスキング効果」と言い、環境音により騒音が「ただの音」としてしか認識されなくなる効果が期待できます。
「オフィスの喧騒が恋しい」と感じたり、「カフェだと集中できる」と感じる人がいるのも納得できます。
IT業界は、他の業界よりもテレワークが浸透している業界になりますが、「集中しづらい」などの理由に生産性が下がっているといった傾向もみられますので、オフィス音を取り入れてみることも効果的かもしれません。
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