執筆者
社会保険労務士法人スマイング
コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢 が執筆しました。
リクルートキャリア社の調べによれば、社員の副業や兼業について認めている企業は徐々に増加してきており、すでに30%を超えてきています。
副業マッチングサービス「Kasooku」を運営するドゥーファ社による登録ユーザーへのアンケートによれば、副業先として働きたい会社のトップはLINE、2位にFacebook、3位にTwitterとSNS企業が上位を占めていることがわかりました。
ドゥーファ社は「LINEは、コミュニケーションアプリを中心としてさまざまなサービスに展開していることから、自分のスキルを試すことができるなどの理由で評価されているのではないか」と推測しており、副業先を選ぶ際に、得られる経験と報酬のバランスについての問いでは、「経験重視」「どちらかというと経験重視」が合わせて52.6%となり、経験と報酬が拮抗しています。
「Kasooku」の登録ユーザーのうち、65%が「副業は初めて」と回答しており、これからチャレンジしようという人が多く、副業先を選ぶ基準としても、「いろいろ見たい」が52%、「スポット中心」が34%と、まだ消極的と、ドゥーファ社は「これから副業にチャレンジするとなるとまだ不安があり、まずは知ること・まずは体験すること、を重点的に考えていることが予測できる」と分析しています。
ヤフー社は、他社などで本業に従事している人材を、「副業」の形で自社でも受け入れる施策の募集を開始しており、第一弾として事業プランのアドバイザーなど約100人を受け入れる予定になり、「従来の会社と個人の関係性に捉われない『副業としての当社への参画』を積極的に募集」する、としています。
また、ライオン社も他社の社員などを対象に副業で働く人を新規事業育成に向け公募し始めるなど、企業がスキルを持った副業人材を受け入れる動きも出ています。
副業・兼業の機運は高まっております。
秘密情報の漏洩や、働き過ぎの防止などの観点から兼業・副業を申請許可制にすることや、兼業・副業に関する規程を設ける企業もあります。
会社を守る就業規則