執筆者

社会保険労務士法人スマイング 
コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢 が執筆しました。

厚生労働省が12月4日に公表した「賃金構造基本統計調査」によると、2019年6月分の新卒者の初任給は、男女合わせた合計で大卒や高卒などで、いずれも前年より微増となり、同省は「景気回復や人手不足で賃金が上昇し、初任給にも反映された」とみています。

学歴別の初任給は、大学院の修士課程修了が23万8900円(前年比0.1%増)、大卒が21万200円(1.7%増)、高専・短大卒が18万3900円(1.4%増)、高卒が16万7400円(1.4%増)だった。

大卒を産業別に見ると、「医療・福祉」「卸売・小売業」がともに2.7%増で、それぞれ20万6900円、21万1千円となります。

情報通信業(IT業界)については、大学院の修士課程修了が24万4000円(前年比3.7%増)、大卒が21万8100円(1.1%増)、高専・短大卒が19万200円(0.8%増)、高卒が17万1000円(3.9%増)となります。

改めて「賃金構造基本統計調査」とは厚生労働者が毎年6月に実施している賃金に関する統計調査であり、産業別・企業規模別・年齢別・性別・雇用形態別に分類されていますが、厚生労働省が任意で、会社に提出を依頼し回収したデータのため、実際は調査結果よりも安いとも言われています。

また、情報通信業とは、「情報の伝達を行う事業所,情報の処理,提供などのサービスを行う事 業所,インターネットに附随したサービスを提供する事業所及び伝達することを目的として情報の加工を行う事業所が分類される。」とされています。

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賃金構造基本統計調査は、人事評価制度を構築する際に、業種と年代別の給与水準の参考にするケースが多くあります。初任給に関しては、新卒をメインで採用されている企業においては、特に参考になります。

 

人材育成から定着率向上につながる人事評価制度

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