執筆者

社会保険労務士法人スマイング 
コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢 が執筆しました。

東京五輪・パラリンピックを1年後に控え、都心にオフィスを構える大企業や官公庁などを中心に、テレワークを導入する動きが活発になっています。

エン・ジャパン社の調査によると、従業員数300人未満の中小企業では、2017年と比べると6ポイント上昇とテレワークの普及は進んでいるものの、テレワークの導入率は14%となり、全体への波及にはまだ時間がかかりそうな見通しです。

テレワークを「導入している」と答えた企業のうち、「在宅勤務型」は81%、施設に依存しない「モバイル型」は31%、シェアオフィスなどの「施設利用型」は13%が採用していています。

導入の目的については、「業務効率(生産性)の向上」(60%)、「多様性のある働き方の実現」(59%)、「通勤困難社員への対応」(49%)多数を占めており、導入して良かったこととして、「通勤困難社員が継続して働くことが可能になった」(40%)、「業務効率(生産性)の向上につながった」(36%)、「多様性のある働き方を選ぶ社員が増えた」(30%)が上位に入り、目的に合った効果が得られていることが分かります。

導入する際に難しかったことについては、「テレワーク社員の時間管理」(68%)「テレワークの利用条件設定(自然災害時、月に4日までなど)」「テレワーク時の業務ルールの設定(始業・終業の連絡・会議出席など)」(ともに59%)も多く、制度やルールの策定に苦労したことがうかがえます。

回答企業からは「最近は業務可視化ツールが登場している。今まで難しかったテレワーク社員の正確な勤務実態の把握と個人評価が可能になるのでは」と期待する声があった一方、「情報漏えいが心配。従業員のサボりも気になる」「初期投資も必要。成果につながるまでの期間を考えると、割に合わない」と否定的なコメントも寄せられています。

テレワーク導入によって人材確保や生産性向上などにつながる効果も期待できるが、現実的には、従来の仕事のやり方を変えるリスクを重視する企業も多いようです

 

また、8月1日からZOZOテクノロジーズ社は、より働きやすくし、組織の生産性を高める目的で、始業・終業時刻を自由に選べるフルフレックスタイム制度と、好きな場所で働くことができるフルリモートワーク制度を導入し注目を集めています。

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東京都は、東京オリンピック開催に向けて、テレワークの導入、ボランティア休暇の取得、時差出勤の取得を促進しており、これらに関する助成金も拡充しております。

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