執筆者
社会保険労務士法人スマイング
コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢 が執筆しました。
パフォーマンス向上や戦略実行力につなげるための目標管理方法として、「OKR」が注目を浴びています。GoogleやFacebook、Amazonなどで採用されており、目標管理のフレームになります。
OKRは、組織、チーム、個人の「目標と主要な成果(Objectives and Key Results)」に焦点を当て、全従業員に優先順位を明確に示すことで、目標達成に向かう足並みをそろえるアプローチになります。
OKRは組織における最も重要な目標を設定し、その目標に労働力を集中させ、パフォーマンスをモニタリングするためのツールのため、適切な環境作りが成功のカギとなります。
Google社では4半期と1年に1度のサイクルでOKRを設定し、「ストレッチゴール」と呼ばれるハードルの高い目標を設定し、70%の達成率を理想としています。
目標と指標の設定方法については以下になります。
【Objectives=達成目標】
・3~5個の目標を設定し、達成率が60~70%であれば理想的
・100%であればOKRの設定レベルを上げる必要がある
【Key Results=成果指標】
・ゴールまでの距離感を示す各目標等に対し、測定可能な目標を3~4つ設定する
・行動そのものに重点を置かず、行動の成果を記述する
KPI(主要業績評価指標)との違いは、100%の達成率を目指すのに対して、OKRはより難しい目標を設定して70%程度の達成率を見据えます。
MBO(目標管理制度)と違いは、人材やチームの評価と管理が主な目的であるのに対して、OKRは全社的な目標共有やコミュニケーション強化に主眼を置いています
OKRは、市場への素早い順応を可能にさせ、企業業績の拡大にも効果を発揮します。KPIやMBOも活用しながら、さまざまな管理手法や考え方を、組織や目的などによって上手に組み合わせることで最大の効果が期待できます。
導入している企業を鑑みても、OKRはIT企業になじみやすいのかもしれません。
人事評価や人材管理に関するクラウドサービスも様々展開されてきています。
OKRの運用については、ResilyやHRbrain等が活用可能になってきています。
教えて!クラウド先生!