執筆者

社会保険労務士法人スマイング 
コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢 が執筆しました。

ビズリーチ社による給仕データの分析により、2018年のAI関連の中途採用の求人数は2016年比で3.1倍に増え、AIを使いこなす専門人材の採用意欲が企業で高まっていることが明らかになりました。

求人が大幅に増えたのが金融や不動産で、伸びはいずれも4~5倍と全体を大きく上回り、金融とテクノロジーを融合したフィンテックなどでAI活用が進んでいることが背景に挙げられます。

AI人材の採用の広がりとともに、データ分析やプログラミング技術だけでなく、実際の事業の企画や開発に生かすためのビジネス経験等、企業が求めるスキルも変化してきています。

SOMPOホールディングス社は、ビジネスに必要な知識や経験とAI技術の両方を持つ人材を求めており、1000万円以上の年収を提示するため、人事制度の見直しも検討しています。

LIFULL社は、不動産物件の価格の計測などにAIを活用し、昨年10月にはAI戦略室を立ち上げ、AI人材の増員を予定し、採用では「AIの技術や知識だけでなく、どういった事業の課題をこれまで解決してきたか」のビジネス経験も重視しています。

AI技術者の人材仲介を得意とするエイトシークエンス社は、「企業は当初、AIの話題性を重視して技術者を集めてきたが、実用化の段階に入ったことで戦略や企画の立案を担う中核人材を求め始めている」と解説しています。

AI人材の獲得競争は、企業の採用コストの高騰も招いており、AI関連の技術者は全産業で不足が続いているため、ビジネスにも精通した即戦力人材は限られるため、一線級のAI人材は年収も1000万~2000万円で採用されるケースも多く、一部では「プロ経営者」を招くのと同等の費用を企業が負担するケースも出てきています。

政府はAI人材を年間25万人育成する戦略案を公表したが、中途採用市場ではすでに争奪戦が激しくなっています。

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賃金体系含めた人事制度の見直しを検討する企業が増えています。

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