執筆者
社会保険労務士法人スマイング
コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢 が執筆しました。
退社予定時間を書いたカードや有給休暇の消化を促す社長の手紙などを活用し、長時間労働を減らすアナログな試みが、IT業界で広がっています。
伊藤忠テクノソリューションズ社は、2016年から「午後六時までに帰る」「明日は朝型勤務」などの20種類の「退社時間の見える化カード」を社員7000人に配り、出社後に目標の退社時間や翌日の予定などをパソコンのモニター上に掲げて周囲に示しています。
退社時間を宣言により、社員がお互いの帰宅したい時間が分かり、帰宅を促し合うようになっています。
インターネットイニシアティブ社では、システム開発チームの部屋の一角に、「エラーが発生」「未完成の機能がある」といった課題の付せん紙をホワイトボートに貼り、解決の優先順位を決める手掛かりとしています。特定社員の負担集中の防止に効果が出ています。
SCSK社は2013年から、「今年は何日と何日に、社員が一斉に有給休暇を取るのでご配慮を」との社長名の手紙を、役員らが取引先に手渡すことで、取引先の理解も得られやすくなり、有給休暇の取得率は2013年度以降、95%以上を維持しています。
IT業界は、慢性的な長時間労働の傾向にあり、取引先に常駐する仕事では、自社の都合だけでは休みにくいケースもあります。
目に見える付箋やカード、手紙などのメッセージの活用により働く人たちの意識を変える方法も効果的です。
研修やワークショップにおいても、目に見えるカード使用することにより以下の効果があります。
・ボギャブラリーの補助になり、研修の発展性が高くなる
・カード記載の行動例などにより、理解度が深まる
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