執筆者
社会保険労務士法人スマイング
コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢 が執筆しました。
ホラクラシー経営が、米オンラインコマースのザッポス社、Airbnb社などシリコンバレー企業が導入し、日本でも注目がされてきています。
ホラクラシーとは、従来のピラミッド型の組織に相対する新しい組織形態を示す概念で、階級や上司・部下などの階層がいっさい存在しない、真にフラットな組織管理体制を表します。
意思決定が組織全体に拡張・分散され、組織を構成する個人には役職ではなく、各チームでの役割が与えられ、細分化したチームそれぞれに意思決定の権限と機能を分散し、全体を自律・自走させるのがホラクラシー型組織の特徴です。
ウェブ制作のカヤック社や、ソフトウェアサービスのソニックガーデン社は、よりフラットでルールや管理のない組織づくりを掲げるホラクラシー的経営であり、売り上げ目標やノルマ、ホウレンソウ(報告・連絡・相談)がないことで有名な電気設備資材の未来工業も、ホラクラシー的経営です。
カヤック人事部長の柴田氏は、「目標達成の確実性と、面白そうなことがあれば反応する順応性の両立ができている」とメリットを挙げています。
不動産のダイヤモンドメディア社はホラクラシー経営を導入して10年になり、「組織化によるストレスが少なくなった」「組織へのコミットが強くパフォーマンスが高くなった」「人材の自浄作用が起きた」という結果が起きています。
まだまだホラクラシー経営の導入企業は多くはありませんが、変化が激しく予測不能な社会には、変化に素早く対応できる流動性を持たせたホラクラシー経営が適しているのかもしれません。
ホラクラシー経営は、IT企業での導入事例は多く挙げられております。
IT業界は、他の業界よりも変化が激しい業界のため、ホラクラシー経営とはいかないまでも、柔軟で変化に素早く対応できる人事制度が必要かもしれません。
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