執筆者

社会保険労務士法人スマイング 
コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢 が執筆しました。

事業計画、業務運営、将来予測のためにメトリクス(定量化)や分析技術を用いることは適切だが、慢性的な人手不足の続くIT業界において、最適化する価値が一番高いのは労働力になります。

社員の能力を記録し、見極めるために適切なデータを集めることは単純ではありませんが、記述的分析では社員の秘められた能力を明らかにし、成功と失敗のパターンを見極めることができ、予測的分析では今後のプロジェクトに適任の社員が選ぶ際の助けにもできます。

また上司による主観的尺度では、評価者の甘辛も生じやすく、評価者の目線合わせが必要になるため、上司が部下の能力評価に潜在能力のスコアを加味して統合2軸計測の形にすれば、分析における価値は飛躍的に高まります。

社員が転職を決意するとき、金銭が大きな動機になることは少なく、転職の決め手となるのには、上昇志向、福利厚生、教育やトレーニングのサポート、家族持ち社員に優しい環境、前向きな企業文化などの要素の組み合わせによります。

社員の離職を防止するには、これまで以上に包括的な人事構想を導き出す必要があり、データを詳しく調べ、人事部門のメトリクス分析を使用して、社員の価値観のパターンを見出して解決することが求められます。

既存社員のデータを分析し、満足感を生む業務体験や個人能力を具体的に示す方がはるかに効果的です。

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IT業界では、社員が保有するスキルの分析による評価も、能力の発揮や社員の離職防止にも重要です。

人事評価制度セミナー

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参考)HR Techの「優秀な人を辞めさせない」仕組み

http://techtarget.itmedia.co.jp/tt/news/1710/03/news05.html