秘密保持条項と著作権条項
著作権に関する記載はしっかりされていますか?
IT企業向けの就業規則には秘密保持条項を必ず盛り込むようにします。
ここでいう秘密保持に関する内容は、社員だけではなく役員をも含む 業務に従事する者全てに対して適用するものとして規定します。
具体的には、
・営業機密に関して何をして資料というのか
・資料の管理方法(コピー・保管・廃棄方法)
・管理者の取扱い権限・管理者に課す管理上の制限
・第三者へ情報を開示する時の承認
・情報が漏洩した場合の損害賠償
など会社への影響があると考え得るものを全て記載します。
また、懲罰条項も上記に連動したものとします。
通常、就業規則上でここまで機密保持に関して記載される事はあまりありません。逆になぜ事細かに記載しないのでしょう。
就業規則は人事に関する内容だけ記載すればいいとお考えになる事が多いからではないでしょうか。
労働基準法では「事業場の全労働者に適用される事項について定める場合には、これを記載しなければならない」としています。
会社の経営にも大きな影響を与えかねない営業情報に関する機密保持取扱いは、当然に全労働者に適用されるべきものですから、取り扱いについては詳細に記載しておくの方がリスク回避につながります。
個人情報の取り扱いを記載する就業規則が増えてきていますが、機密保持に関する記載をしっかりとしている就業規則も、今後は増えて欲しいと思います。
またIT企業の就業規則では、著作権に関する条項もきちんと盛り込んでおく必要があります。
著作権については、有形・無形に関わらずモノを創り出す事業を行っている場合には、とても重要なものであり、だからこそ、会社が、社員が著作物をどのような権利の下で規定するのかがポイントになります。
製造業や高度先進技術開発に携わるような企業であっても、一部の企業を除いて、就業規則上で事細かに規定されていることはあまり多くなく、「社員の成果物や知的所有権の帰属は会社にある」という風に、権利の帰属について単に記載されている程度のものが多いようです。
IT企業で著作権について記載する場合には、以下にポイントをおいて条項を考えます。
・業務のどの段階で権利物が生じているのか?
・該当する権利物(実用新案、成果物、知的所有、有形か無形か)は何か?
・権利物の帰属先はどこにあるか?
特に知的所有物については、開発したシステムだけを考えるのではなく、システムが稼動する元であるプログラムやルーチン・モジュール、ドキュメントの権利まで、権利物とその帰属先を検討する必要があるでしょう。
